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ひきとどむめる caught memory | 2010 |

ひきとどむめる
2010.09
インスタレーション(旧竹内邸・常懐荘)
オーガンジー・糸・光
photo by Tomas Svab
常懐荘をかつて住処としていた方々の人となりやその生活を、縁のある方から話を聞いて思いはかるうちに、一本のつながった時間の流れを通して「過去」に彼ら が、「現在」に私たちが存在することを感じるようになりました。常懐という言葉が指す「常に心惹かれる」ことは、楽しかった記憶に思いを馳せることである反面、 二度と味わいたくない記憶も含んでいるはずです。また、「つながり」が場面によって「しがらみ」にも変わるように、不意にからみついてしまうとなかなか取り除け ない蜘蛛の巣のようにも思えました。何度かここへ足を運ぶうちに感じたこれらのことを、なでしこの花と一本の糸で作った蜘蛛の住処のかたちに込めました。